なんか考えてることとか

変な人が主にプログラミング関連で考えていることをまとめる。

2022-01-01から1年間の記事一覧

JavaScriptのNumber型におけるbit演算は悪である

⚠注意⚠今回の記事は「特に」個人の感想色が強く、JavaScript好きにとって不快になる要素が含まれているかもしれません おそらく手続き型言語であれば必ずと言って良いほど存在するbit演算。今回はJavaScript(以下JS)のNumber型におけるbit演算は自分が今ま…

Python 3.11で末尾再帰が書けるようになる

2022/10/28 factorial関数の定義に誤りがあったので修正 3.10以前のPythonでは、再帰関数に対して「末尾呼び出し最適化」など何も対策をしていないために、普通に再帰関数を定義すると、問題が発生してしまっていた。しかしPython 3.11でその問題が解消され…

Rustにおいてbreakやreturnを含む式はどの型であっても良い

2022/8/27 演習問題の(3)で提示されているコードが間違っていたので修正 Rustaceanなら周知の事実であるが、Rustは基本式指向の言語である。そのため、すべてのブロックは式として扱われる。そしてとにかく型に厳しいことでも知られる(型に厳しいと言うより…

「型システム入門」第4章の実装をRustでやってみた

型システム入門 プログラミング言語と型の理論作者:BenjaminC.Pierce,住井英二郎オーム社Amazon「型システム入門 −プログラミング言語と型の理論−」(以下TaPL)は、型システムを理解するうえで必要な基礎知識を学ぶことができる、文字通り…

void型の関数は「値を返さない」のではない

void型とはほとんどの場合において「値がないこと」を示す特別な型である。このとき、関数の戻り値の型としてvoid型を指定したときに「値を返さない」と説明する人をしばしば見かける。 これは解釈次第では間違いではないのだが、「誤解が生じやすい説明」で…

Rustのクロージャは厳密にはクロージャではない

前々から思っていたのだが、Rustのクロージャという「名前」には違和感があった。なぜなら、クロージャと言うのは本来ただの関数のことを示すわけではないからだ。だがクロージャについて調べてみて、改めて「Rustのクロージャは厳密にはクロージャではない…

「Rustのトレイトは『高カインド多相のない型クラス』である」のブコメ返信とか

これは「Rustのトレイトは『高カインド多相のない型クラス』である」のブコメに対する返信をする記事です。気になったコメントがあれば随時追加していきます。 opaupafz2.hatenablog.com

JavaScriptでC共用体を表現してみる(実は、リベンジ)。

2022/8/5 「参照渡し」の誤用があったのですべて修正 その記事は(ブログごと)消していてもうないのだが、実は筆者は過去、JavaScript(以下JSと呼ぶ)でCの共用体について説明しよう、という記事を書こうとしたことがある。しかし、複数の変数がメモリを共…

Rustのトレイトは「高カインド多相のない型クラス」である

Rustのトレイト(以降Rustトレイトとつなげて呼ぶことにする)は一体何なのか、様々な他言語の概念を通して調べていたが、やっと(「やはり」でもあるのだが)結論が出たので書いていこうと思う。 また、Rustトレイトはインターフェースなのか、MixInなのか…

インターフェース、MixIn、トレイトについて

近年、MixInやトレイトという名称の概念を持つプログラミング言語が増えてきた、が、蓋を開けてみると、実際にはそれはMixInでなかったり、トレイトではなかったりすることが多くあり、MixInやトレイトに関する混乱を招く要因になっていると思う。そこで今回…

モナド初心者が解く、モナドのあらゆる誤解

2022/5/21 関数適用の表現、その他稚拙な表現を修正。最近、プログラミングにおけるモナドについて調べていて、モナドと言うものがどんなものなのか掴み始めてきて、ある程度これが誤解なのかそうでないのか見分けられるようになってきたので、モナドのよく…

モナド則からJavaScriptのPromiseがモナドであることを確かめてみた

2022/1/13 型コンストラクタを「抽象型」としていたのを「多相型」に修正しました最近になって、プログラミングにおけるモナドには「モナド則」という規則があることを知り、これを使えばこれまた最近聞いた「JavaScriptのPromiseはモナドである」というのが…